社会環境デザイン工学コースでは一体どのようなことを学ぶのでしょうか?実際に行っている研究の内容を紹介するとともに、実験に手で触れ、観察してもらうことで、身の回りに数多くある社会基盤施設について理解を深めることができます。ぜひ、体験してみてください!
近年、日本国内では大規模な豪雨や地震などの自然災害が毎年のように発生しています。これらにより、私たちの生活を足元で支える「地盤」も大きな被害を受け、斜面崩壊による交通網の寸断や地盤の液状化による宅地の損傷など、身近なところで被災するリスクを誰もが抱えている状況にあるといえます。
ここでは、豪雨による斜面崩壊の2次元シミュレーションのデモンストレーションや地盤の液状化の再現実験を体験していただき、特徴や力学的なメカニズムの解説をします。
シミュレーションによる斜面地盤の間隙水圧分布
地盤の液状化模型実験の様子
河口域では、河川からの淡水流入に伴う密度の異なる流れが発生しています。さらに、夏季の内湾やエスチャリーでは、気温上昇や日射量の増加に伴って鉛直方向に水温の著しく異なる流れが生じています。これらは、赤潮(植物プランクトンの異常繁殖)や貧酸素水塊の発生・消散等に関与する「密度流」と呼ばれています。赤潮や貧酸素水塊が長期化すると、カキやアサリなどの養殖業に甚大な被害を及ぼすことがあります。
ここでは、下の写真で示すような河口域を模擬した密度流の可視化実験やコンピュータを用いた数値シミュレーション手法による密度流の再現計算を紹介します。
物質流動の可視化
流動シミュレーション
遠隔モニタリングシステムは、センシング(計測)技術とネットワーク技術を融合して活用することで、大学にいながら遠く離れた現地の”いま”の状況を知り、さらに現地の計測システムを操作することも可能にします。遠隔リアルタイムモニタリングを体験してみましょう。
構造物の遠隔リアルタイムモニタリング
毎年、世界の様々な場所で、大雨とそれに伴う洪水による被害が発生しています。人工衛星による観測を利用して大雨と洪水の発生をモニタリングし、早期に対策を行う研究を進めています。モニタリングの結果を、地球儀のように立体的に表示して紹介します。
洪水モニタリング