地域貢献

社会環境デザイン工学コースでは、長崎をはじめ国・県・市町といった様々な領域において、講習会の講師や委員会の委員として、人材育成や専門分野にかかわる問題解決に取り組んでいます。以下に、いくつかの事例をご紹介します。

「市民防災リーダー」養成講習会への講師派遣

長崎市では平成21年より、大規模災害に備え、地域での自主防災の推進役となる「市民防災リーダー」の養成講座を開催しています。社会環境デザイン工学コースの教員もこの講習会に講師として参加し、土砂災害の仕組みや被害を軽減する方法、災害時に活用できる円滑な避難行動のための防災マップの作り方について講義しています。

「市民防災リーダー」養成講習会への講師派遣

国土交通省九州地方整備局緊急災害対策派遣ドクター(TEC-DOCTOR)への参画

TEC-DOCTOR制度は、河川・道路・砂防施設等の管理者に対し、災害復旧や管理について指導・助言を行う制度で、社会環境デザイン工学コースの教員もこの制度に協力しています。2009年12月に生月大橋で写真に示すようなひび割れ損傷が発見された際には、現場へ急行して損傷状況の調査を実施するとともに、生月大橋緊急対策検討委員会の委員として、安全性の評価、応急復旧や本復旧の方法に関する指導・助言を行いました。

国土交通省九州地方整備局緊急災害対策派遣ドクター(TEC-DOCTOR)への参画

長崎県市町橋梁長寿命化検討委員会への参画

我が国には、橋長15m以上の橋梁が約15万橋以上あります。高度経済成長期に架設された橋梁が多いため、橋梁の寿命を50年程度と想定すると、今後10~20年で高齢化する橋梁が急速に増えることになります。そのため、通行規制のような社会的損失、大規模な補修や架け替えに伴う膨大な費用、崩落事故による人命の危機等の発生が危惧されています。
長崎県はこうした問題にいち早く取り組み、全国で最も早く橋梁長寿命化修繕計画の策定を完了した地方自治体の一つです。県管理の橋梁に関する計画策定

後は、県の主導で「長崎県市町橋梁長寿命化検討委員会」を立ち上げ、市町の橋梁に対する維持管理計画の策定にも取り組んできました。その結果、H23年度までに市町管理の橋梁の長寿命化修繕計画の策定が完了しています。
社会環境デザイン工学コースの教員も、この委員会に委員として参加し、架け替えを検討すべきと判定された橋梁の現地調査を行い、架け替えの要否、維持管理方法等に関する指導・助言を行いました。